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嘔吐学 vol.1「ユー体、後ケイ」

2020/03/11 –––> 03/22

笹野井もも、村松大毅による二人展「嘔吐学vol.1 ユー体、後ケイ」を開催しました。本展は、吉野俊太郎による企画「嘔吐学」シリーズの第一弾です。

展示者:笹野井もも、村松大毅

企画:吉野俊太郎

アーカイブページ

https://shntryshn.com/outology.html

「嘔吐学」とは、二人展の連続企画です。

本企画ではそれぞれお声がけする2名に、制約付きの展示空間における二人展に挑んでいただきます。

「嘔吐学」というタイトルは、展示者や展示物ではないものから展示自体が干渉されていく様子を不快なもの=ノイズNoiseとして捉えたところから発展し、決定しました。Noiseとは一説では、古ギリシャ語のNausia(船の-病)などの「船酔い」を意味する言葉が由来であると考えられており、現在の「吐き気」の英表現Nauseaへとも関係する言葉です。

サルトルは著作『嘔吐(La Nausées)』の中で、主人公ロカンタンのあらゆるものへの吐き気の苦悩を描写しますが、これは個の唯我を脅かす客体の存在に、無限に嫌悪感を抱き、嘔吐として表現してしまうという話にも解釈できるだろうと考え、本展示における展示者や展示物などにとっても同様に、ある「吐き気」を抱き続けながらの展示体験になるだろうと推測しています。

今回の第一回での条件は「作品のある展示室に入れない」というもの。会期中の鑑賞者は窓から、あるいは、展示室に隣接する和室から、柵を越えられないかたちで、作品を鑑賞するという事態になります。絵画作品であれば近づいて観ることができなくなるかもしれないし、彫刻であれば後ろにまで回り込んで観ることができなくなるかもしれない。これらの制約を事前に知らせたうえで、笹野井もも・村松大毅の両名に二人展を展開していただきます。

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企画:吉野俊太郎

メインビジュアル:カワイハルナ

展示内テキスト:渡辺瑞帆

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作家略歴

笹野井もも Momo Sasanoi

1996年静岡県生まれ。2020年東京芸術大学大学院美術研究科彫刻専攻修士課程修了。主な展示に、2017年個展「might sight」(CCC 静岡市文化・クリエイティブ産業振興センター)、2018年グループ展「アタミアートウィーク2018」(熱海スターレーン)、2018年個展「音楽のような、景色のような」(bar雨)、2018年グループ展「アトリエの末裔、あるいは未来#EXTRA」(旧平櫛田中邸)、2019年グループ展「彫刻と家」(旧平櫛田中邸)、2020年「第68回 東京藝術大学卒業・修了作品展」(東京藝術大学)、2020年「嘔吐学vol.1 ユー体、後ケイ」(WALLA)、2020年個展「まだ、景色だった頃」(galerieH)などがある。

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村松 大毅 Daiki Muramatsu

1993年愛知県生まれ。2019年東京芸術大学 大学院美術研究科 美術専攻 油画研究領域 壁画修了。現在同大学博士課程在席。主なグループ展示に、2014年「tablecross」(ターナーギャラリー)、2015年「絵画・運動(ラフ次元)」(DESK/okumura)、2016年「美学校・ギグメンタ2016『YOTSUYA BEDROOM』」(The Artcomplex Center of Tokyo ACT5)、2017年「LANDSCAPE:detour for White Base」(Bambinart Gallery)、2018年「アートフェア東京2018年『Future Artists Tokyo—スイッチルーム』」(東京国際フォーラム)、2019年「アートアワードトーキョー丸の内2019」(行幸地下ギャラリー)、2020年 「嘔吐学vol.1 ユー体、後ケイ」(WALLA) などがある。

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